STBee MiniでSTM32Fxprogramを使う

ストロベリー・リナックス社の STBee Mini を使ってSTM32Fxprogramを走らせるために必要な設定をまとめた．ただし，そもそも "STBee Mini" をターゲットにSTM32Fxprogramは開発されていないため， "Hello world!" を出力すること以上のものを期待してはいけない．それでも，プログラムが少しでも動くということは助けになるであろう．

STBee Miniを使った動作確認はできていない．したがって，下記の変更を行っても動くかどうかはわからない．

設定の変更

STM32F1program_v3.0.0以上を使用することを前提とする．まず，注意しなければならない点は以下の通りである．

STBee Miniに搭載されているチップは "STM32F103CBT6" である．
ROM容量は128kByteである．すなわち，Medium-density デバイスであり，FLASHページサイズは1kByteである．
ROMの先頭12kByteはDFUで予約済みである．
RAM容量は20kByteである．

以上を考慮すれば，次の変更が必要である．

親makefile内のDEVICE変数とSTARTUPFILE変数を書き換える．
DEVICE := STM32F10X_MD
STARTUPFILE := startup_stm32f10x_md.s
memory.ldファイル内のMEMORYセクションを以下のように変更．
RAM (rwx)    : ORIGIN = 0x20000000, LENGTH = 20k
VECTOR (rx) : ORIGIN = 0x08003000, LENGTH = 1k
FLASH (rx)   : ORIGIN = 0x08003400, LENGTH = 103k /* 128-12-1-8-4 */
FLASHst (rx) : ORIGIN = 0x0801d000, LENGTH = 0k
FLOG (r)     : ORIGIN = 0x0801d000, LENGTH = 0k
MAZE (r)     : ORIGIN = 0x0801d000, LENGTH = 8k
PARAMETER (r): ORIGIN = 0x0801f000, LENGTH = 4k
memory.ldファイル内の_RAM_SIZE変数を変更．
_RAM_SIZE = 20k;
system_stm32f10x.c内128行目のVECT_TAB_OFFSETマクロを変更
#define VECT_TAB_OFFSET 0x3000